TestComplete で Web アプリケーションのテストを行う場合、ブラウザーの設定変更が必要になることがあります。必須ではない設定もありますが、設定することでクロスブラウザー テストの精度を向上させることが可能です。
このチュートリアルでは、Chrome 71 を対象に設定を行っています。
SmartBear Test Extension の設定
SmartBear Test Extension は Chrome 上でのテストの記録、再生に必要なアドオンです。TestComplete インストール時に自動的に追加され、Chrome のナビゲーションバーにアイコンが表示されます。
アイコンが存在しない場合は、chrome://extensions/ (拡張機能のページ) にアクセスし、SmartBear Test Extension を有効にしてください。拡張機能がインストールされていない場合は、下記ページよりインストールしてください。
https://chrome.google.com/webstore/detail/smartbear-test-extension/gmhjclgpamdccpomoomknemhmmialaae
また、SmartBear Test Extension の詳細ページで「ファイルの URL へのアクセスを許可する」を有効にする必要があります。シークレット モードでテストを行う場合は「シークレット モードでの実行を許可する」も有効にしてください。
コマンドライン引数
Chrome には様々なコマンドライン引数が存在します。基本的に、TestComplete ではそれらの引数を必要としませんが、テスト内容によっては指定する必要があります。
コマンドライン引数 | 詳細 |
---|---|
--disable-hang-monitor | Chrome のハングモニターを無効にします。これは、10 分以上動作するテストの実行中に SmartBear Test Extension が無反応であると見なされないようにするために必要です。 |
--allow-file-access-from-files | ローカルページ (file://...) からローカルファイルへのアクセスを許可します。コンピューター上に存在する HTML ファイルをテストする際に指定します。s |
--disable-web-security | Chrome のクロスドメイン対策を無効にします。--user-data-dir=<ProfilePath> を同時に指定する必要があります。 |
--user-data-dir=<ProfilePath> | ユーザー データを保存するフォルダを指定します。 |
--disable-infobars | 通知バーを非表示にします。 |
TestComplete には Run Browser などブラウザーを起動するためのコマンドが用意されておりますが、これらのコマンドを使用した場合は --disable-hang-monitor が自動的に使用されています。
Tested Applications を使用する場合は、Command-line parameters に --disable-hang-monitor を追加する必要があります。
また、デスクトップ上のショートカットから起動する場合は、ショートカットのプロパティのショートカット タブにてリンク先の欄に --disable-hang-monitor を追加してください。
ブラウザーの設定
TestComplete の使用には JavaScript の実行を有効にする必要があります。chrome://settings/content にアクセスし、Javascript の項目を許可にしてください。
また、テストする Web ページにポップアップが使用されている場合、ポップアップとリダイレクトを許可にしてください。なお、Web ページを例外に追加すると、ポップアップ ブロックが有効なままテストが可能です。
自動アップデートの無効化
Chrome は新しいバージョンが頻繁にリリースされているため、ブラウザーの自動アップデートが有効な場合、TestComplete がまだサポートしていないバージョンへ更新されることがあります。
この問題を避けるため、自動アップデートを無効にすることが推奨されます。無効にするには以下の方法からいずれかを使用します。
サポートされている Chrome のバージョンは下記ページから確認できます。
https://support.smartbear.com/downloads/testcomplete/chrome-patches/
Third-Party Injection Blocking の無効化
Chrome のセキュリティポリシー ThirdPartyBlockingEnabled は第三者のモジュールが Chrome プロセスに介入することを防ぎます。この機能は Chrome 69 以降、デフォルトで有効になっています。これにより、[ファイルを開く] と [名前を付けて保存] のダイアログに対しての操作が記録できなくなります。
回避するにはレジストリ値の変更が必要になります。Windows のスタートメニュー、もしくは [ファイル名を指定して実行] を開き、「regedit」と入力して実行し、レジストリエディタを開いてください。
HKEY_LOCAL_MACHINE¥SOFTWARE¥Policies¥Google¥Chrome に ThirdPartyBlockingEnabled が存在する場合は値を「0」に設定してください。存在しない場合は DWORD 値で新規に作成します。
なお、グループポリシーを使用している場合は、そちらで無効にする必要があります。
不要な拡張機能の無効化
拡張機能によっては、ブラウザーの意図しない動作を引き起こしたり、ネットワーク トラフィックを変更したりすることがあります。そのため、SmartBear Test Extension とテストに必要な拡張機能を除くすべてのサードパーティー製の拡張機能を無効にしておくことが推奨されます。Chrome メインメニューの [その他のツール | 拡張機能] より無効化してください。
Chrome アカウント
Chrome で複数のアカウントを使用している場合は、以下のいずれかを実行してください。
追加の推奨設定
Google Chrome の設定で以下の設定を行うことを推奨します。これらの設定は自動テストには必ずしも必要ではありませんが、予期しないブラウザーの動作が防止され、テスト記録およびテスト実行中の Chrome のパフォーマンスが向上します。
Chrome のメインメニューから [設定] を開くか、アドレスバーから chrome://settings へ移動して、以下の設定を行ってください。
設定は以上です。
詳細はヘルプからもご確認いただけます。
※ Google Chrome で開き、右クリックのコンテキストメニューの「日本語に翻訳(T)」 機能をご使用いただくと、機械翻訳された内容でご覧いただけます。