インテル® マス・カーネル・ライブラリー 11.2 ユーザーズガイド
インテル® MKL の verbose モードでは、verbose 対応関数を呼び出すと説明行が出力されます。この行は、MKL_VERBOSE という文字列で始まり、スペースが区切り文字となります。 この行のその他の形式は、将来のリリースで変更される可能性があります。
次の表は、呼び出しの説明行に含まれる情報と、関連情報へのリンクを示します。
情報 |
説明 |
関連リンク |
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関数名 |
出力される名前は、アプリケーションのソースコードで使用されている名前と異なる場合がありますが (例えば、CBLAS 関数のプリフィクス cblas_ は出力されません)、その名前から簡単に関数を認識することができます。 |
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引数の値 |
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関数の実行時間 |
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マルチコア・パフォーマンスの管理 (アフィニティー・マスクを設定するためのオプション) |
MKL_CBWR 環境変数の値 |
出力される値には、プリフィクス CNR: が付いています。 |
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MKL_DYNAMIC 環境変数の値 |
出力される値には、プリフィクス Dyn: が付いています。 |
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インテル® MKL メモリー・マネージャーのステータス |
出力される値には、プリフィクス FastMM: が付いています。 |
インテル® MKL におけるメモリーリークの回避 (インテル® MKL のメモリー・マネージャーの説明) |
呼び出しスレッドの OpenMP* スレッド番号 |
出力される値には、プリフィクス TID: が付いています。 |
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全般的なスレッド数とドメイン固有のスレッド数を定義するカンマ区切りのインテル® MKL 環境変数の値 |
出力される最初の値には、プリフィクス NThr: が付いています。 |
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MKL_HOST_WORKDIVISION 環境変数の値 |
出力される値には、プリフィクス WDiv:HOST: が付いています。 |
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システムで利用可能なインテル® Xeon Phi™ コプロセッサーごとの MKL_MIC_<number>_WORKDIVISION 環境変数の値 (<number> はコプロセッサーの番号) |
出力される最初の値には、プリフィクス WDiv:<number>: が付いています。 |
以下は、呼び出しの説明行の出力例です。
MKL_VERBOSE DGEMM(n,n,1000,1000,240,0x7ffff708bb30,0x7ff2aea4c000,1000,0x7ff28e92b000,240,0x7ffff708bb38,0x7ff28e08d000,1000) 1.66ms CNR:OFF Dyn:1 FastMM:1 TID:0 NThr:16,FFT:2 WDiv:HOST:-1.000 WDiv:0:-1.000 WDiv:1:-1.000
インテル® MKL の verbose モードの制限により、以下の情報は出力されません。
関数により変更された参照渡しパラメーターの入力値。
例えば、ワークスペース・クエリーによって LAPACK 関数が呼び出された場合、つまり lwork パラメーターの入力値が -1 の場合、呼び出しの説明行には -1 ではなくクエリーの結果が出力されます。
関数の戻り値。
例えば、関数 ilaenv の戻り値は出力されません。
参照渡しの浮動小数点スカラー。