インテル® マス・カーネル・ライブラリー 11.2 ユーザーズガイド
HPL.dat の最も重要なパラメーターは、N、NB、P および Q です。 これらのパラメーターを、ほかのパラメーターとともに指定します。
P および Q - プロセッサー・グリッドの行と列の数。
P*Q は、HPL が使用する MPI プロセスの数です。
Intel® Optimized MP LINPACK Benchmark のハイブリッド・オフロード・バージョンでは、P と Q をほぼ同じサイズにしてください。
この設定は、多くの HPL 実装で推奨される設定 (P < Q で比率を 1:4 にする) とは異なります。
NB - データ配置のブロックサイズ。
次の表は、第 2 世代インテル® Core™ プロセッサーおよび第 3 世代インテル® Core™ プロセッサーにおける NB の推奨値とインテル® Xeon Phi™ コプロセッサーの数を示しています。 値は PCI Express の設定およびメインメモリーのパフォーマンスに応じて異なります。
コプロセッサーなし |
1 コプロセッサー |
2 コプロセッサー |
3 コプロセッサー |
---|---|---|---|
256 |
960 |
1024 |
1200 |
N - 問題サイズ:
ホモジニアス実行の場合、NB*LCM(P,Q) で分割可能な N を選択します (LCM は最小公倍数)。
ヘテロジニアス実行については、「ヘテロジニアスな Intel® Optimized MP LINPACK Benchmark」を参照してください。
N を大きくすると通常パフォーマンスは向上しますが、N のサイズはメモリーによって制限される点に注意してください。
その他のパラメーター。
横方向ブロードキャストのインテル® MKL BPUSH アルゴリズムを利用するには、HPL.dat の 23 行目の BCASTs パラメーターを 6 に設定します。
システムで NUMA を有効にし、各 NUMA ソケットで MPI プロセスを実行すると、通常ハイブリッド・オフロードのパフォーマンスが向上します。システムで NUMA を有効にする方法については、BIOS 設定を参照してください。HPL_MIC_DEVICE および HPL_MIC_SHAREMODE 環境変数を使用して、MPI プロセス間でインテル® Xeon Phi™ コプロセッサーを共有できます (詳細は、「ハイブリッド・オフロードの環境変数」を参照)。 スクリプト runme_offload_intel64 および runme_offload_intel64_dynamic は、指定されたノードごとの MPI ランク数に合わせて、これらの環境変数を設定します。
インテル® コンパイラーは、互換マイクロプロセッサー向けには、インテル製マイクロプロセッサー向けと同等レベルの最適化が行われない可能性があります。これには、インテル® ストリーミング SIMD 拡張命令 2 (インテル® SSE2)、インテル® ストリーミング SIMD 拡張命令 3 (インテル® SSE3)、ストリーミング SIMD 拡張命令 3 補足命令 (SSSE3) 命令セットに関連する最適化およびその他の最適化が含まれます。インテルでは、インテル製ではないマイクロプロセッサーに対して、最適化の提供、機能、効果を保証していません。本製品のマイクロプロセッサー固有の最適化は、インテル製マイクロプロセッサーでの使用を目的としています。インテル® マイクロアーキテクチャーに非固有の特定の最適化は、インテル製マイクロプロセッサー向けに予約されています。この注意事項の適用対象である特定の命令セットの詳細は、該当する製品のユーザー・リファレンス・ガイドを参照してください。 改訂 #20110804 |