インテル® C++ コンパイラー 10.0 Linux* 版
インストール・ガイド

目次

概要

このドキュメントは、インテル® C++ コンパイラー 10.0 Linux 版のインストール方法および設定方法について説明します。インストールはいくつかの段階に分かれています。インストールを開始する前に、このドキュメントの説明を読んで指示に従ってください。新機能および変更された機能を含む、製品の内容に関する情報は、「リリースノート」を参照してください。

インテル® C++ コンパイラー Linux 版の以前のバージョンを使用している場合は、このバージョンをインストールする前にアンインストールする必要はありません。しかし、以前のバージョンをアンインストールする場合、このバージョンをインストールする前でもインストールした後でもアンインストールできます。

動作環境

プロセッサー用語

インテル® コンパイラーは、一般的なプロセッサーとオペレーティング・システムを組み合わせた、3 つのプラットフォームをサポートしています。このセクションでは、本ドキュメント、インストール手順、およびサポートサイトでプラットフォームの記述に使用されている用語について説明します。

IA-32 (32 ビット インテル® アーキテクチャー):
32 ビット・オペレーティング・システムを実行し、少なくともインテル® Pentium® II 命令セットをサポートしている 32 ビット・プロセッサー (インテル® Core™ プロセッサー、インテル® Xeon® プロセッサー) または同じ命令セットをサポートしている他社製のプロセッサーがベースのシステム ("Linux x86") を指します。
インテル® 64 (旧称: インテル® エクステンデッド・メモリー 64 テクノロジー (インテル® EM64T)):
64 ビット・アーキテクチャーに対応するように拡張され、64 ビット・オペレーティング・システム ("Linux x86_64") を実行している IA-32 プロセッサー (インテル® Core™2 プロセッサー、インテル® Xeon® プロセッサーなど) がベースのシステム。32 ビットの Linux オペレーティング・システムを実行しているシステムは、IA-32 とみなされます。64 ビット・オペレーティング・システムを実行している、AMD* Athlon64* プロセッサーおよび Opteron* プロセッサーがベースのシステムも、インテル® 64 対応アプリケーション開発用インテル® コンパイラーでサポートされています。
IA-64:
64 ビット・オペレーティング・システムを実行している、インテル® Itanium® 2 プロセッサー・ベースのシステム。

ネイティブおよびクロスプラットフォーム開発

「ネイティブ」とは、アプリケーションを実行するプラットフォームと同じプラットフォームでアプリケーションをビルドする (例えば、IA-32 システムで実行するアプリケーションを IA-32 システムでビルドする) ことを指します。「クロスプラットフォーム」または「クロスコンパイル」とは、アプリケーションを実行するプラットフォームとは異なる種類のプラットフォームでアプリケーションをビルドする (例えば、IA-64 システムで実行するアプリケーションを IA-32 システムでビルドする) ことを指します。すべての組み合わせのクロスプラットフォーム開発がサポートされているわけではありません。また、組み合わせによっては、オプションのツールとライブラリーをインストールする必要があります。

サポートされているホスト (アプリケーションをビルドするシステム) とターゲット (アプリケーションを実行するシステム) の組み合わせを次に示します。

ホスト: IA-32 システム
サポートされているターゲット: IA-32
 
ホスト: インテル® 64 対応システム
サポートされているターゲット: IA-32 およびインテル® 64 対応システム
 
ホスト: IA-64 システム
サポートされているターゲット: IA-64 システム

注: ホストと異なるターゲットの開発を行う場合、Linux ディストリビューションから別のライブラリー・コンポーネントのインストールが必要になることがあります。

注: インテル® クラスター OpenMP* にはライセンスが別途必要で、動作環境もコンパイラーとは異なります。詳細は、インテル® クラスター OpenMP のドキュメントを参照してください。

IA-32 アプリケーション開発に必要な環境

インテル® 64 対応システムまたは AMD Opteron プロセッサー・システム用のアプリケーション開発に必要な環境

IA-64 対応アプリケーション開発に必要な環境

gcc バージョンに関する注意事項

インテル® コンパイラーは、 さまざまな Linux ディストリビューションと gcc バージョンで動作確認されています。gcc 3.2.3、3.3.3、3.3、3.2、3.4、4.0、4.1 で動作は確認されていますが、 binutils のバージョンによって影響を受けることがあります。2.14 以降を使用することを推奨します。一部の Linux ディストリビューションには、動作確認に使用したヘッダーファイルとは異なるバージョンのものが含まれていて、問題を引き起こすことがあります。使用する glibc のバージョンは、gcc のバージョンと同じでなければなりません。

注:

Eclipse* の動作環境

SGI Propack 4 を実行しているシステムなど、上記のブラウザーがデフォルトでインストールされない、または利用できないシステムでは、Eclipse 統合開発環境で別のブラウザー (例: Konqueror) を使用することができます。Eclipse で使用するブラウザーを設定するには、[Windows (ウィンドウズ)] - [Preferences (設定)] - [General (一般)] - [Web Browser (Web ブラウザー)] を選択し、外部 Web ブラウザーとして入力します。内部 Web ブラウザーとして指定することはできない点に注意してください。また、外部 Web ブラウザーとして設定されるため、内部 Web ブラウジングはサポートされません。

コンパイラーとツールの入手

コンパイラーとツールをインストールする前に、新しいバージョンやアップデートがないか、インテル® レジストレーション・センター[製品のダウンロード] セクションを確認してください。CD またはダウンロード・ライセンスに含まれているバージョンよりも新しいバージョンが存在する場合があります。インテル® プレミアサポートからコンパイラーをダウンロードするには、「テクニカルサポート」で説明されているように最初に製品を登録する必要があります。

インテル® レジストレーション・センターでは、目的に応じていくつかのコンパイラー・パッケージを用意しています。各パッケージのファイル名と説明は以下のとおりです。

l_cc_p_10.0.xxx.tar.gz
インテル® C++ コンパイラー、インテル® デバッガー、インテル® C++ の Eclipse への統合を含む IA-32 対応アプリケーションおよびインテル® 64 対応アプリケーションの開発に必要なすべての製品。IA-32 またはインテル® 64 対応システム用アプリケーションを開発する場合は、このパッケージを選択します。
l_cc_p_10.0.xxx_ia32.tar.gz
IA-32 対応アプリケーション開発用コンパイラー、デバッガー、Eclipse への統合のみ。すでにインストールされているインテル® コンパイラー 10.0 をアップデートし、IA-32 システム用アプリケーションを開発する場合は、このパッケージを選択します。
l_cc_p_10.0.xxx_intel64.tar.gz
インテル® 64 対応アプリケーション開発用コンパイラーおよびデバッガーのみ。すでにインストールされているインテル® コンパイラー 10.0 をアップデートし、インテル® 64 対応システム用アプリケーションを開発する場合は、このパッケージを選択します。
l_cc_p_10.0.xxx_ia64.tar.gz
IA-64 対応アプリケーション開発用コンパイラー、デバッガー、Eclipse への統合のみ。すでにインストールされているインテル® コンパイラー 10.0 をアップデートするか、新しくインストールして、IA-64 システム用アプリケーションを開発する場合は、このパッケージを選択します。

インテル® C++ コンパイラー・プロフェッショナル・エディションのライセンスをお持ちの場合、インテル® インテグレーテッド・パフォーマンス・プリミティブ、インテル® マス・カーネル・ライブラリー、およびインテル® スレッディング・ビルディング・ブロックのダウンロードとインストールが別途必要です。詳細は、各コンポーネントのインストール・ガイドおよびリリースノートを参照してください。

コンパイラーとツールのインストール

インストールまたは登録で問題が発生した場合は、https://registrationcenter.intel.com/support からお問い合わせください。

デフォルトのインストール・ディレクトリーは、次のとおりです (このドキュメントでは <install-dir> および <idb-install-dir> として表記されています)。

パスには、ビルド番号を含む完全なバージョン番号が含まれます。このため、システムに複数のバージョンのコンパイラーをインストールすることができます。しかし、以前のバージョンをアンインストールする場合、このバージョンをインストールする前でもインストールした後でもアンインストールできます。

インテル® C++ コンパイラーとインテル® Fortran コンパイラーの両方をインストールする場合、それぞれの製品でインテル® デバッガーが提供されます。C++ コンパイラーと Fortran コンパイラーのビルド番号が異なる場合、インテル® デバッガーのビルド番号も異なります。同じ時期にリリースされた C++ コンパイラーと Fortran コンパイラーをインストールする場合、各製品で提供されるインテル® デバッガーのバージョンは同じです。このため、2 つ目のコンパイラーをインストールする際に [Custom Install] を選択し、インテル® デバッガーをインストールしないことを推奨します。インテル® C++ パッケージからデバッガーをインストールすると、Eclipse への統合が提供されます。

次の手順に従ってコンパイラーをインストールします。

  1. 書き込み権限があるディレクトリーでコンパイラー・パッケージを解凍 (untar) します。
    > tar -xvf l_cc_p_10.0.xxx.tar
    または
    > tar -zxvf l_cc_p_10.0.xxx.tar.gz
  2. 解凍されたファイルが抽出されたディレクトリーでインストール・スクリプトを実行します。
    > cd l_cc_p_10.0.xxx
    > ./install.sh

  3. root としてログインしていない場合、root としてインストールするか、sudo を使用して root としてインストールするか、または root 権限なしでインストールするかを確認するメッセージが表示されます。可能であれば、システム RPM データベースがアップデートされるように、root として (権限がある場合は sudo を使用して) インストールすることを推奨します。プライベートな領域にインストールする場合は、[Install as current user (カレントユーザーとしてインストール)] オプションを選択します。
  4. インストールの開始やドキュメントの表示など、一連のオプションが表示されます。1 と入力して [Enter] キーを押し、インストールを開始します。
  5. 製品のシリアル番号を入力します。シリアル番号は、メールで送付されるか、CD-ROM パッケージに貼付されています。または、既存のライセンスファイルのパスを入力します。ライセンスファイルのパスは、完全なパス (ファイル名と種類を含む) を入力してください。そして、画面の指示に従います。
  6. 次に、インストール・スクリプトはいくつかの前提条件をチェックしてインストールされているインテル® ソフトウェア開発ツールを表示します (ある場合)。その後、[Typical Install (通常のインストール)] と [Custom Install (カスタム・インストール)] のどちらのインストールを行うかを確認します。[Typical Install (通常のインストール)] を選択することを推奨します。1 と入力して [Enter] キーを押してください。
  7. [Enter] キーをもう一度押します。製品のライセンス契約が表示されます。ライセンス契約に同意するかどうかを選択します。ライセンス契約に同意する場合は、accept と入力して [Enter] キーを押します。ライセンス契約に同意しない場合は、reject と入力して [Enter] キーを押します。インストールが中止されます。
  8. ライセンス契約に同意した場合は、インストール・パスを指定してインストールを続行します。
  9. インストールの最後に、インテル® プレミアサポートへの登録を行うかどうかを選択します。登録すると、サポート期間中、インテル® プレミアサポートからサポートサービスを受けることができます。このサポートには、製品のアップデートや新しいバージョンの入手も含まれます。登録を行わないと、製品のアップデートを利用できません。メールアドレスを入力して、登録を行います (この際、すでにインテル® プレミアサポートのアカウントをお持ちの場合は、登録されているメールアドレスを入力してください)。仮パスワードを含む登録情報が、入力されたメールアドレスに送付されます。登録を行わない場合、または既に登録を行っている場合は、x と入力して [Enter] キーを押します。
  10. インストール・スクリプトが終了します。

RPM 4.0.2 および RPM 4.1 インストール時のエラーについて

RPM 4.0.2 はデフォルト以外のディレクトリーにはインストールできません。この問題は RPM 4.0.3 で修正されています。また、RPM 4.1 もデフォルト以外のディレクトリーにはインストールできません。この問題は RPM 4.11 から 4.2 で修正されています。

Eclipse のインストールと設定に関する注意事項

IA-32 対応アプリケーション用インテル® C++ コンパイラー 10.0 および IA-64 対応アプリケーション用インテル® C++ コンパイラー 10.0 では、Eclipse 機能と関連プラグイン (インテル® C++ Eclipse 製品拡張) がインストールされます。これらの Eclipse 製品拡張の場所を、Eclipse 統合開発環境 (IDE) に追加すると、インテル® C++ コンパイラーのサポートが提供されます。この機能により、インテル® C++ コンパイラーを Eclipse 統合開発環境から使用して、アプリケーションを開発することができます。インテルより提供される Eclipse 製品拡張機能は、コンパイラー・インストール・ディレクトリーの <install-dir>/eclipse にあります。

バージョン 10.0 の機能を使用するには、Eclipse 3.2.x、Eclipse C/C++ Development Tools (CDT) 3.1.x、およびサポートされている Java* ランタイム環境 (JRE) が必要です。すでに適切なバージョンの Eclipse、CDT、および JRE が環境にインストールされ、設定されている場合は、このセクションの「Eclipse でのインテル® C++ Eclipse 製品拡張のインストール方法」で説明するように、インテル® C++ Eclipse 製品拡張を Eclipse にインストールできます。そうでない場合は、このセクションの「Eclipse、CDT、および JRE の入手方法とインストール方法」で説明するように、最初に Eclipse、CDT、および JRE を入手して、インストールしてください。そして、その後にインテル® C++ Eclipse 製品拡張をインストールします。

Eclipse でのインテル® C++ Eclipse 製品拡張のインストール方法

既存の Eclipse の構成にインテル® C++ Eclipse 製品拡張を追加するには、Eclipse から次の手順を実行します。次のメニューを選択して、[Product Configuration (製品構成)] ページを開きます。

[Help (ヘルプ)] - [Software Updates (ソフトウェア更新)] - [Manage Configuration (構成の管理)]

[Available Tasks (利用可能なタスク)] から、[Add An Extension Location (拡張ロケーションの追加)] を選択します。ディレクトリー・ブラウザーが表示されます。インテル® C++ コンパイラーのインストール・ディレクトリーにある eclipse ディレクトリーを参照します。例えば、root としてデフォルトのディレクトリーにインストールした場合は、/opt/intel/cc/10.0.xxx/eclipse を参照します。Eclipse を再起動するように求められたら、[Yes (はい)] を選択します。Eclipse が再起動すると、インテル® C++ コンパイラーを使用して CDT プロジェクトを作成したり、作業したりできるようになります。詳細は、インテル® C++ コンパイラーのドキュメントを参照してください。

idb Eclipse 製品拡張とともに、インテル® idb デバッガー製品拡張をインストールした場合、Eclipse から idb を使用するには、同じ方法で Eclipse の構成に idb 製品拡張の場所を追加する必要があります。root として idb 製品拡張をデフォルトのディレクトリーにインストールした場合、idb Eclipse 製品拡張は /opt/intel/idb/10.0.xxx/eclipse にあります。

Eclipse、CDT、および JRE の入手方法とインストール方法

Eclipse および CDT をお持ちでない場合は、http://www.eclipse.org (英語) から必要なコンポーネントをダウンロードできます。(まだお持ちでない場合は) Java ランタイム環境 (JRE) も必要になります。

最初に、Eclipse を実行するプラットフォーム (IA-32 ("x86")、IA-64) 用の Platform Runtime Binary をダウンロードする必要があります。現在リリースされている 3.2.x のバージョンは 3.2.1 です。Web ブラウザーから、次のサイトにアクセスします。

http://download.eclipse.org/eclipse/downloads/drops/R-3.2.1-200609210945/index.php (英語)

ページ内の 「Platform Runtime Binary」セクションを参照してください。利用可能なダウンロードのリストから、使用するプラットフォーム用のファイルをダウンロードします。
 
x86 プラットフォームの場合: Linux (x86/GTK 2) の eclipse-platform-3.2.1-linux-gtk.tar.gz ファイル
IA-64 プラットフォームの場合: Linux (ia64/gtk) の eclipse-platform-3.2.1-linux-gtk-ia64.tar.gz ファイル

次に、最新の Eclipse C/C++ Development Tools (CDT) 3.1.x (CDT Runtime Feature) をダウンロードします。最新リリースの CDT 3.1.x は、バージョン 3.1.1 です。Web ブラウザーから、次のサイトにアクセスします。

http://download.eclipse.org/tools/cdt/releases/callisto/dist/3.1.1/ (英語)

利用可能な CDT Runtime Feature のリストから、使用するプラットフォーム用のファイルをダウンロードします。
 
x86 プラットフォームの場合: Linux/x86 の org.eclipse.cdt-3.1.1-linux.x86.tar.gz ファイル
IA-64 プラットフォームの場合: Linux/ia64 の org.eclipse.cdt-3.1.1-linux.ia64.tar.gz ファイル

最後に、Eclipse は Java アプリケーションなので、実行には Java ランタイム環境 (JRE) が必要です。Eclipse 3.2.x は JRE 1.4.2 以降で動作します。互換性のある JRE であれば動作しますが、インテルでは BEA Systems Inc. の JRockit 5.0 JRE を推奨しています。次の Web サイトから、x86 プラットフォーム用および IA-64 プラットフォーム用の JRockit 5.0 JRE を利用できます。

http://commerce.bea.com/products/weblogicjrockit/5.0/jr_50.jsp (英語)

適切なバージョンの Eclipse、CDT、および JRE をダウンロードしたら、次の手順に従ってインストールします。

  1. Eclipse をインストールするディレクトリーを作成して、移動します。ここでは、このディレクトリーを <eclipse-install-dir> と表記します。
  2. 使用しているプラットフォーム (IA-32 ("x86") または IA-64) 用の Eclipse および CDT の tar ファイルをこのディレクトリーにコピーします。
  3. 最初に、Eclipse Platform Runtime Binary の tar ファイルを展開します。次に、CDT ファイルを展開します。例えば、x86 プラットフォームでは次のコマンドを実行します。
    tar -zxvf eclipse-platform-3.2.1-linux-gtk.tar.gz
    tar -zxvf org.eclipse.cdt-3.1.1-linux.x86.tar.gz
  4. 配布元の手順に従って、JRE をインストールします。

これで、Eclipse を起動する準備ができました。Eclipse を起動後、「Eclipse でのインテル® C++ Eclipse 製品拡張のインストール方法」セクションで説明するように、Eclipse の設定にインテル® C++ Eclipse 製品拡張を追加できます。初めて Eclipse を起動する際の詳細については、次のセクションをお読みください。

インテル® C++ コンパイラーで開発するための Eclipse の起動

LANG 環境変数を設定していない場合は、設定してください。次に例を示します。

setenv LANG en_US

Eclipse を起動する前に iccvars.sh (または .csh) スクリプトを実行して、インテル® C++ コンパイラー関連の環境変数を設定します。

source /opt/intel/cc/10.0.xxx/bin/iccvars.sh (“xxx” はバージョン番号)

Eclipse に統合されたインテル® デバッガー (IDB) をインストールした場合、Eclipse から IDB を使用するには、iccvars.sh (または .csh) スクリプトを実行して IDB 環境変数を設定する必要があります。

Eclipse を実行するには JRE が必要なため、Eclipse を起動する前に JRE が利用可能であることを確認してください。PATH 環境変数の値をシステムにインストールされている JRE の java ファイルのフォルダーへのフルパスに設定するか、Eclipse コマンドの –vm パラメーターでシステムにインストールされている JRE の java 実行ファイルへのフルパスを参照します。
例:

eclipse -vm /JRE folder/bin/java

Eclipse がインストールされているディレクトリーから Eclipse 実行ファイルを直接起動します。次に例を示します。

<eclipse-install-dir>/eclipse/eclipse

Fedora Core 4 システムでのインストール

ルートアカウントではなくローカルアカウントとして、インテル® C++ コンパイラー Linux 版を Fedora Core 4 を実行している IA-32 システムにインストールすると、iccec および idbec コマンドで Eclipse を起動する際に、コンパイラーまたはデバッガーで Eclipse グラフィカル・ユーザー・インターフェイスが正しく実行されないことがあります。 この場合、 JVM Terminated エラーとして表示されます。また、システムレベルのルートアカウントでソフトウェアをインストールし、それ以下の権限のユーザーアカウントで実行する場合もエラーが発生します。

これは、Fedora Core 4 に実装されているセキュリティーのレベルが低いためです。この新しいセキュリティーは、ダイナミック・ライブラリーなど、システムリソースへのアクセスに悪影響を及ぼすことがあります。一般ユーザーがコンパイラーを使用するためには、システム管理者は SELinux セキュリティーを調整する必要があるかもしれません。

IA-64 システムでは Fedora Core 4 は利用できません。また、インテル® 64 対応システムでは、インテル® C/C++ コンパイラーの Eclipse への統合をサポートしていません。このため、この問題は IA32 システムのみに該当します。

インテルのライセンスサーバーのインストール

フローティング、カウント式またはノードロック式のライセンスの場合、ライセンスは一般的なプラットフォーム用に提供されている、インテル・ソフトウェア用の FLEXlm* ライセンスサーバー (インテルのライセンスサーバー) と一緒にインストールする必要があります。サーバーは、ローカル・ネットワーク上のアクセス可能なサポートされているプラットフォーム上にインストールされます。コンパイラー CD には、さまざまな Linux ディストリビューション用のライセンスサーバーが含まれています。CD をお持ちでない場合、または別のプラットフォーム用のライセンスサーバーが必要な場合は、インテル® プレミアサポート (英語) からライセンス・マネージャーをダウンロードできます。インテルのライセンスサーバーは、コンパイラーがサポートされているすべてのプラットフォームでは利用できない点に注意してください。

SGI ProPack が実行されている SGI Altix* システムへのインテルのライセンスサーバーのインストール

SGI ProPack が実行されている SGI Altix システムにインテルのライセンスサーバーをインストールする場合、分割されたクラスター環境で正しく動作するように、次の手順を行ってください。

コンパイラー環境の設定

インテル® C++ コンパイラー 10.0 Linux 版のプログラムは、環境変数 PATH および LD_LIBRARY_PATH を使用します。インストール・スクリプト (install.sh) は、これらの変数を設定するコンパイラー環境スクリプトファイル (iccvars.sh/idbvars.sh) を作成します。これらのスクリプトファイルをログインスクリプト (.login ファイル) に追加することを強く推奨します。".login" ファイルで一旦、変数が設定されれば、セッションごとにスクリプトファイルを実行する必要がなくなります。

source コマンドを使用してコンパイラー環境を設定します。

また、インストール・プログラムにより、すべてのコンパイル処理に共通の設定を含むコンパイラー設定ファイル (<install-dir>/bin/icc.cfg) が作成されます。これらのファイルを編集して、デフォルトのオプションを追加することができます。
注: コンパイラーのアップデート・パッケージをインストールする場合は、変更した設定ファイルを別のファイル名で保存し、ファイルが上書きされないようにする必要があります。

コンパイラーの実行に関して問題が発生した場合は、有効なライセンスファイル (*.lic) がライセンス・ディレクトリーに含まれていることを確認してください。デフォルトのライセンス・ディレクトリーは、/opt/intel/licenses です。コンパイラーは、環境変数 INTEL_LICENSE_FILE を使用してライセンスファイルを検索します。有効なライセンスがあるのに問題が解決しない場合は、インテル® プレミアサポートまでご連絡ください。詳細は、「テクニカルサポート」を参照してください。

登録を行っていない場合は、この製品をインストールした後に登録を行ってください。登録方法については、「テクニカルサポート」を参照してください。

コンパイラーとツールのアンインストール

次の手順に従ってインテル® コンパイラーとインテル® デバッガーをアンインストールします。

  1. root としてインストールした場合は、root としてログインする必要があります。
  2. コンパイラーをアンインストールするには次のように指定します。
    <install-dir>/bin/uninstall.sh
    コンパイラーをデフォルトのディレクトリーにインストールした場合は、次のようになります。
    /opt/intel/cc/10.0.xxx/bin/uninstall.sh または
    /opt/intel/cce/10.0.xxx/bin/uninstall.sh (インテル® 64 対応システムの場合)
  3. デバッガーをアンインストールするには次のように指定します。
    <idb-install-dir>/bin/uninstall.sh
    デバッガーをデフォルトのディレクトリーにインストールした場合は、次のようになります。
    /opt/intel/idb/10.0.xxx/bin/uninstall.sh または
    /opt/intel/idbe/10.0.xxx/bin/uninstall.sh (インテル® 64 対応システムの場合)

テクニカルサポート

インテルでは、お客様からのフィードバックを非常に重視しております。http://www.intel.com/software/products/support (英語) から、本製品で提供されるツールについてのテクニカルサポートを利用したり、FAQ や製品のアップデート情報を含むテクニカル情報を入手することができます。

注: 代理店がテクニカルサポートを提供している場合は、インテルではなく代理店にお問い合わせください。

インテル® C++ コンパイラーのユーザーフォーラム、FAQ、ヒント、およびその他のサポート情報は、http://support.intel.com/support/performancetools/c/linux/ (英語) を参照してください。サポート情報全般については、http://www.intel.com/software/products/support/ (英語) を参照してください。

著作権と商標について

本資料に掲載されている情報は、インテル製品の概要説明を目的としたものです。本資料は、明示されているか否かにかかわらず、また禁反言によるとよらずにかかわらず、いかなる知的財産権のライセンスを許諾するためのものではありません。製品に付属の売買契約書『Intel's Terms and Conditions of Sale』に規定されている場合を除き、インテルはいかなる責を負うものではなく、またインテル製品の販売や使用に関する明示または黙示の保証(特定目的への適合性、商品性に関する保証、第三者の特許権、著作権、その他、知的所有権を侵害していないことへの保証を含む)にも一切応じないものとします。インテル製品は、医療、救命、延命措置、重要な制御または安全システム、核施設などの目的に使用することを前提としたものではありません。

インテル製品は、予告なく仕様や説明が変更される場合があります。

機能または命令の一覧で「留保」または「未定義」と記されているものがありますが、その「機能が存在しない」あるいは「性質が留保付である」という状態を開発の前提にしないでください。留保または未定義の機能を不適当な方法で使用すると、開発したソフトウェア・コードをインテル・プロセッサー上で実行する際に、予測不可能な動作や障害が発生するおそれがあります。 これらの項目は、インテルが将来のために留保しているものです。インテルが将来これらの項目を定義したことにより、衝突が生じたり互換性が失われたりしても、インテルは一切責任を負いません。

本資料で説明されているソフトウェアには、不具合が含まれている可能性があり、公開されている仕様とは異なる動作をする場合があります。現在までに判明している不具合の情報については、インテルのサポートサイトをご覧ください。

本資料およびこれに記載されているソフトウェアはライセンス契約に基づいて提供されるものであり、その使用および複製はライセンス契約で定められた条件下でのみ許可されます。本資料で提供される情報は、情報供与のみを目的としたものであり、予告なしに変更されることがあります。また、本資料で提供される情報は、インテルによる確約と解釈されるべきものではありません。インテルは本資料の内容およびこれに関連して提供されるソフトウェアにエラー、誤り、不正確な点が含まれていたとしても一切責任を負わないものとします。ライセンス契約で許可されている場合を除き、インテルからの文書による承諾なく、本書のいかなる部分も複製したり、検索システムに保持したり、他の形式や媒体によって転送したりすることは禁じられています。

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